ハワイ伝統のホリスティックヒーリング
かつては王族の間だけに行われていたといわれ、選ばれた継承者だけに引き継がれる門外不出の技術とされてきました。その後、ハワイ諸国に西洋医学が入ってくる以前は、ハワイの人々の医療として親しまれ、生活になくてはならないものでした。
ハワイでは、身体と精神はひとつである考えられ、身体の不調は肉体的な要因だけでなく、精神的な面にも原因があると考えられてきました。
身の周りにある海水、クレイ、ティーリーフ、ノニ、朝顔、ママキ、カパ(根)など身の回りにある自然からの恵みを活用してして治療をおこなっていました。
最近では、ロミロミというとオイルマッサージというイメージがありますが、他にも薬草療法、エネルギー療法、骨格調整療法など様々な方法を使ってロミロミをしていました。
私の先生であるアンティ・ロクサーヌの先生であったクム・ケンは、カフナと呼ばれていた人です。
ある日、生死をさまよっているクライアントの治療のために一旦心臓を止めて生き返らせたという話を聞いたことがあります。
ロミロミの歴史
その昔、カフナと呼ばれていた人は、その家系に伝わる智恵や知識、技術を使い治療をしてきました。
治療方法は色々とあり、ラアウ・ラパウ(薬草療法)、ラアウ・イヴィ(整骨療法)、オプフリ(内臓調整療法)、マナ(エネルギー療法)、ハ(呼吸や息を使ったエネルギー療法)など他にも様々な療法があります。
これらの療法を使い肉体(骨、筋肉、リンパ、血液循環、内臓)に働きかけ調整する他、精神面や潜在意識、霊的な側面からも治療していたと言われています。
現在も、クム(先生)によってロミロミのスタイルは様々です。
日本で有名なロミロミのスタイルは、アンティ・マーガレットの流れを汲んだものかと思います。
ロミロミは、家系に伝わるもので門外不出でした。
1978年、アンティ・マーガレット・マシャドがカプー(掟)を破り、家族以外の人にロミロミを教え始めたことにより世界にロミロミが広まりました。アンティは、ロミロミはこのままでは衰退してしまうということを心配していたようです。素晴らしいものをこの世に残していきたいという思いがあったのだと思います。
そのお陰で多くのハワイアン達もロミロミを学べるようになり、私たち外国人がロミロミが学べるようになりまいた。
その一方で大変な一面もあったようです。
ロミロミを学びたいという西洋人も増えたき、ハワイアンのように繊細感覚で感じとることが出来なかったり、適当にアレンジしてしまうということが置きてしまったのだとか。そこでアンティは皆が同じようにロミロミをできるようにと手技の流れを作ったのだと聞きました。
そして、ロミロミは家庭の中でも純粋に楽しみながらできるマッサージとして行わるようになっていったのです。
子どもたちは、両親や祖父母、親戚からロミロミを学び、代々受け継がれてきました。
※カフナとは、それぞれの分野で優れた能力を持ち熟練し周囲からも尊敬される人物。
「ロミロミ」ってなに?
ロミロミは、ハワイ伝統的な癒しの方法で「健康であること」の哲学だと教わりました。
Body, Mind, Spiritを正しいものにする=つまり健康な状態にすることを目的としたものです。
波やフラを踊るようなリズムによる全身のオイルトリートメントで血行を促し、しっかりとした圧で筋肉に働きかけ、ストレッチで間接に溜まったエネルギーを解放し筋肉を緩めていきます。
必要に応じて、意識を体に向け「HA(呼吸)」を整えるワークやエネルギーワークなど様々な テクニックでその時の状態に合わせて施術を行います。
ハワイではセッションの前にお祈りを行います。自然、神様、スピリットに感謝をするのです。
そして、大地・宇宙・太陽・風・海・植物からのエネルギーを得て施術をするのです。
また、ロミロミセラピストはマッサージするだけではなく、精神の緊張を解きほぐすためにも「クカクカ(会話・コミュニケーション)」をとても大切にしています。人によっては、クカクカだけでセッションが終わる場合も少なくないようです。
また、ロミロミではALOHA SPRIT(アロハの精神)を大切にしています。
人を思いやり愛すること、そして、全ての怒りや嫉みや悪い感情を捨て、そこから来る緊張やストレスから解放され、あらゆる全てものに感謝し許すと精神を持ち、祈りをもってクライアントに触れていきます。
クム(先生)の紹介
◆クム・ロクサーヌ・ノエラニ・バーテルマン(ハワイ島)
◆クム・アンドリュー・アルバ(オアフ島)